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 鹿児島県の学術的な救急の歴史は、1977年に鹿児島救急医学会が設立されたことに端を発します。これは日本救急医学会が設立からわずか4年後であり、都道府県単位では初でした。その第1回総会は、医療従事者にパラメディックも加わり盛況であったそうです。初代会長の秋田先生は、「救急医療の基盤には確固たる学問的背景が不可欠であり、鹿児島救急医学会がその要求に応える場である」との就任挨拶をされています。また、 “救急の日”を鹿児島県が全国に先駆けて取り組んだのも同じ年です。当時の鹿児島県の救急にかける熱い思いが伝わってくるエピソードの数々です。
救急に携わる身として先人達の努力に学ばねばとの思いと大変誇らしい思いが沸き上がってきます。

 それから40年以上経過し、鹿児島県の救急を議論する場としては、素晴らしい伝統を受け継ぐ鹿児島救急医学会と、その後に設立された鹿児島臨床救急研究会の両輪があります。前者が学術的な議論の場とするならば、後者は多職種連携で現場レベルの難題を議論することで解決の糸口を見出すとともに“顔の見える関係”構築により鹿児島県の救急医療の質の向上を目指すものです。鹿児島臨床救急研究会は2010年8月26日に第1回が開催されて以来、毎年救急・災害関連の様々なテーマを掲げ、職種で分け隔てることなく1つの空間で語り合ってきました。このような環境が鹿児島県の救急に係る多職種の“顔の見える関係”構築に大きく貢献してきました。本研究会におけるこのスタイルは、鹿児島県では当たり前のように定着しており、鹿児島県内にいると感じないかも知れませんが、他の都道府県と比較すると非常にユニークで貴重な場であることがわかります。本当に特別な会だと思います。
また、世話人会には各二次保健医療圏から医師、看護師、救急隊員を選定しています。離島・僻地医療も含めた地域医療をオール鹿児島で議論するための大切な組織体制と思います。

・鹿児島県の救急医療の課題とは?
・将来、どのようにすれば県民にとって頼れる救急医療体制を構築できるのか?
・鹿児島県にとって必要な災害への備えとは?
・これからどんな人材育成が必要か?
・九州各県とも情報共有が必要な情報とは?

このような素朴な疑問の中に明日の鹿児島県を変えるヒントが潜んでいます。これらのテーマにつき鹿児島県ならではの鹿児島臨床救急研究会で議論し多職種連携を強化し、明日の鹿児島県救急医療の歴史を造ろうではありませんか。

鹿児島臨床救急研究会
代表世話人 吉原 秀明
(鹿児島市立病院)

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